会計を経営に活かすとは?

 「会計」は、会社の財政状態や経営成績を表示するためのツールである同時に、会社が抱える様々な問題の解決にあたって、必要な情報を提供するものでもあります。

 

 経営判断は社長だけの仕事のように思われがちですが、実際には、部長や工場長等の管理職(内製化の判断など)、現場第一線の販売員やセールスマン(値引きの判断など)、工場現場のパート社員(より効率的な作業手順など)も、それぞれがそれぞれの場面で経営判断に関わっています。

 

 厳しい経営環境の中で、安定した経営のかじ取りを行うためには、全従業員が自社の状況や自分たちの仕事の良し悪しを把握し、適正な意思決定を行うことが大切になります。

 

 当事務所では、会社の規模に応じた『クリアしたい会計レベル』を設定し、会計情報の利用者、経営課題、取り組むべき項目を中心に、会社の規模に応じた様々取り組みを支援しています。

 

『クリアしたい会計のレベル』について(会社の規模別)

【 レベル1 】 資金繰りを安定させる ~ 現預金の動きを日々明らかにする ~

【 取り組むべき項目 】

 

  1.現預金出納簿

  2.債権管理(手形・売掛金)

  3.債務管理(手形・買掛金・借入金)

  4.在庫管理

  5.売上目標

  6.3か月資金繰り表

 

≪ 会社の規模の目安 ≫

 

 【従 業 員 数】 10名位まで

 【売上高規模】 2億円位まで

 【売上総利益】  6,000万円位まで

 【意思決定者】 社長


  《 キーワード 》

   経営者の目と耳による管理  資金ショート  数値の入力集計の習慣づくり

 

【 レベル2 】 業績を共有する  ~ 月次決算と予算制度の確立 ~

【 取り組むべき項目 】

 

   7.自社経理化

   8.発生主義への移行

   9.月次棚卸の実施

  10.翌月10日までの月次決算

  11.実績検討会議の開催

  12.全社予算管理の実施

  13.資金計画管理

 

≪ 会社の規模の目安 ≫

 

 【従 業 員 数】 11名~30名位まで

 【売上高規模】 2億円~3億円位まで

 【売上総利益】 1億円位まで

 【意思決定者】 経営者層(同族) 


   《 キーワード 》

    非同族の従業員  組織と管理の仕組み  成長に向けた訓練・練習

 

 

【 レベル3 】 担当者に責任を持たせる  ~ 部門別業績管理の確立 ~

取り組むべき項目 】

 

  14.部門別業績管理

  15.商品別・得意先別売上管理

  16.現場の生産性管理

  17.現場のミス・ロス管理

 

≪ 会社の規模の目安 ≫

 

 【従 業 員 数】 31名~50名位まで

 【売上高規模】 10億円位まで

 【売上総利益】 3億円位まで

 【意思決定者】 部長級


  《 キーワード 》

    成長の分岐点  企業観の転換  経理の公開  全員参加の経営計画

 

 

【レベル4】 先を読んで先手を打つ  ~ 先行管理の確立 ~

取り組むべき項目 】

 

  18.業務別KPI管理

  19.先行利益資金見込管理

 

   ※ KPI(Key Performance Indicator)

        重要業績評価指標

 

≪ 会社の規模の目安 ≫

 

【従 業 員 数】 51名~100名位まで

【売上高規模】 10億円~30億円位まで

【売上総利益】 3億円~10億円位まで

【意思決定者】 部門管理者

 


   《 キーワード 》

     社会的責任  PDCAサイクル  部門毎の自立管理

 

   

【レベル5】 中長期戦略を全社で共有する  ~ 中期計画管理の確立 ~

組むべき項目 】

 

  20.中期利益資金計画管理

 

 

≪ 会社の規模の目安 ≫

 

【従 業 員 数】 101名~300名位まで

【売上高規模】 30億円~100億円位まで

【売上総利益】 10億円~30億円位まで

【意思決定者】 部門管理者 

 


   《 キーワード 》

     経営理念(ビジョン) 事業戦略  組織戦略  資金・投資戦略

 

 

会計を経営に活かすコツとは

 会社の規模にかかわらず、必要に応じて、より上位のレベルに取り組むことが望ましいことは言うまでもありません。

 

 ただし、上位レベルの取り組み項目は、下位レベルにおける項目をクリアしていることが前提になりますので、無理をして上位レベルに取り組んでいくよりも、下位レベルを着実に実行していくことが、成果につながる近道になります。

 

 「会計」を経営に活かすことを通じて、成長・発展・持続する会社づくりに取り組みましょう。

 

 

  *Art & Science ~ 技術と感性
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